カグラバチに登場する「居合白禊流(いあいびゃっけいりゅう)」は、孤高の居合術です。
鞘に玄力を限界まで閉じ込め、抜刀と同時にその玄力を解放して初動に乗せる技術に特徴があります。
この流派は、高速な抜刀術を重視しており、使い手としては座村清市や漆羽洋児がこの技術を習得していました。
今回は、カグラバチに登場する「居合白禊流(いあいびゃっけいりゅう)」の特徴や使い手を徹底解説させていただきます!
「居合白禊流(いあいびゃっけいりゅう)」の特徴
物語で最も重要性の高い剣術として何度となく登場する「「居合白禊流」の特徴を順を追って詳しく解説していきます。
そもそも居合とは?
「居合」とは、日本刀を使った武術の一種で、鞘に納めた状態から素早く刀を抜き、敵に対して一撃を与える技術を指します。
この技法は、戦国時代から江戸時代初期にかけて発展し、特に不意の攻撃に対する護身として重視されました。
- 素早い抜刀
- 護身の要素
- 歴史的背景
居合の最大の特徴は、鞘から一気に刀を抜き、初太刀で相手を制する素早い抜刀術です。
居合は、平時の無構状態から急に襲撃を受けた場合に対応するための護身の技法として開発されました。
居合術は、戦国時代の剣客「林崎甚助」が始祖とされています。
居合白禊流を考案者
剣客・白廻逸夫(しらかいいつお)
「居合白禊流」は、剣客・白廻逸夫が考案しました。
剣客・白廻逸夫が追い求めたのは、究極の速度でした。「最速こそ最強である」――その信念のもと、彼は常識を覆す構えを生み出しました。
この構えこそが、対象に向かう推進力を最大限に引き出し、最高速度の斬撃を可能にすると彼は主張します。
従来の剣術、とりわけ居合における常識では、刀をしっかりと握り込み、力を逃がさないことが重要とされていました。
抜刀から直接攻撃へと移るため、標準的な握り方は中手骨頭側に刃が向くように持つもの。
しかし、白禊流の構えはその常識から大きく逸脱していました。
この構えでは、抜刀の直後に刀を手の中で半回転させるという異例の動作が必要となります。
そのため、周囲からは次のような批判の声が上がり笑われていました。
- 「抜刀直後に持ち替えが必要だと? せっかく込めた玄力が乱れて逆効果だ」
- 「そもそも、その構えが最速を生む理屈すら怪しい」
- 「抜刀術を極めれば十分な初速が出るはずだ。わざわざ手間を増やす意味がない」
- 「こんな無駄なことにこだわるとは、馬鹿げている!」
しかし、白廻逸夫は一切揺るぎませんでした。彼にとって、この構えこそが“最速”を実現する唯一の手段だったのです。
そして、最後にこう言い放ちました。
まぁ、結局……“浪漫”を笑った奴ァ、残らず最速に斬られて死んだ…
白廻逸夫の剣術が異端視されながらも実戦で証明され、圧倒的な速さで敵を斬り伏せてきたことを物語る浪漫溢れる言葉です。
彼が求めたのは単なる理論ではなく、実践の果てに辿り着いた“真の最速”でした。
流派名の由来
この流派の特徴は、納刀と金打を戦闘時に繰り返しながら、居合による鋭い攻撃を展開する点にあります。
その名「白禊(びゃっけい)」は、浄化や清めを象徴し、敵を断つと同時に心身を清めるという思想が込められていると考えられます。
「居合白禊流」の伝承問題
「居合白禊流」は、極めて高度な技術を要し、習得には特殊な所作が不可欠です。
ゆえに、現代ではほぼ絶滅寸前の伝説の剣術とされています。
「居合白禊流」習得が高難度な3つの理由
- 集中力と精神力
この流派を習得するには、集中力と精神力も非常に重要です。
特に、座村清市のように視覚以外の感覚を活かして戦うには、通常の感覚を超えた集中力が必要です。 - 身体的負担
居合白禊流は、抜刀時に大量の玄力を解放するため、身体に大きな負担がかかります。
特に、連続して使用することは難しく、適切なタイミングでの使用が求められます。 - 技術的難易度
特に問題なのが③の技術的難易度です。
一般的な剣士は、刀に玄力を込めることを意識しながら戦います。
しかし、白禊流ではこの意識を完全に捨て、刀を身体の一部のように扱う必要があり、抜刀の際に刀を手の中で半回転させるという異例の動作が求められます。
普通の剣士であれば、この瞬間に意識が分散し玄力の流れが乱れてしまいます。
剣の持ち替えや複雑な動きの中でも、玄力を安定させるには、余計な意識を排除し、刀と一体化するほどの感覚を身につけなければなりません。
しかし、これは理論ではなく感覚的な領域の話であり、並の剣士には習得どころか理解さえも難しく、この高度な技術を極められるのは、ごく一握りの者だけ…
事実、白禊流の免許皆伝者は、たった2人しか存在しません。
それほどに、この流派は“変態的”な領域に踏み込まなければ会得できない特殊な剣術なのです。
このように、居合白禊流は技術的難易度が高く、精神的にも大きな負担を伴うため、習得者が少ない特殊な剣術となっています。
「居合白禊流」の特徴
多くの居合術は、いかに速く刀を抜くか、その「初動」に主眼を置きますが、居合白禊流は、抜刀術の枠を超え、独自の進化を遂げた流派となっています。
- 玄力蓄積
- 抜刀と同時に玄力解放
居合白禊流の最大の特徴は、鞘に玄力を限界まで圧縮・蓄積することです。
この蓄積された玄力は、通常では考えられないほどの爆発的な力を生み出すことが可能となります。
蓄積した玄力は、抜刀と同時に一気に解き放たれ相手に一瞬の隙も与えない、まさに神速の一撃を可能とするのです。
カグラバチ「居合白禊流(いあいびゃっけいりゅう)」の使い手
居合白禊流は特殊な所作を必要とし、見様見真似で扱えるものではありません。
そのため正式な指導を受けずに習得することは非常に困難な剣術ですが、過去に免許皆伝を得た剣士は2人だけいます。
「居合白禊流」の免許皆伝の使い手
- 座村清市
- 漆羽洋児
「居合白禊流」は極めて高難度の剣術であり、その習得は至難の業とされるため、歴代の伝承者の中で、免許皆伝に至ったのは座村清市と漆羽洋児のわずか二名のみです。
この2人以降、誰も免許を習得することは出来ず、もはや絶滅寸前の伝説の剣術と言われています。
現在のところ、座村と漆羽以外の門下生についての具体的な情報はありませんが、他の使い手は戦争で亡くなったと思われます。
「居合白禊流」を繋ぐ師弟|座村と漆羽の哀しき運命の絆
座村清市と漆羽洋児は、伝説の抜刀術「居合白禊流」を継承する、師弟関係にあります。
座村清市はこの流派の師範代であり、漆羽洋児は彼の弟子となります。
二人の間には、剣術を通して育まれた強い絆と、避けられなかった悲劇的な結末がありました。
深い信頼関係
座村清市と漆羽洋児の関係は深い信頼関係に基づいています。
漆羽は座村の強さと技術を尊敬し、師として仰ぎ、座村も漆羽の成長を心から喜び、指導する姿が描かれています。
座村の裏切り
座村清市と漆羽洋児の関係は深い信頼関係に基づいています。
漆羽は座村の強さと技術を尊敬し、師として仰ぎ、座村も漆羽の成長を心から喜び、指導する姿が描かれています。
漆羽は座村の裏切りに深い傷を負いながらも、最後まで師としての尊敬と愛情を捨てられません。
この複雑な感情は、漆羽のキャラクターを深く描写する要素となっています。
師弟対決の結末
対決では、座村の技術とスピードが漆羽を圧倒します。
漆羽も「居合白禊流」を習得しているものの、座村の速さと技量に全く対抗できず、一瞬で斬り伏せられ殺されてしまいます。
「居合白禊流」新たな時代の使い手
六平チヒロは、座村との戦闘を通して、「居合白禊流」の可能性を感じ取りました。
チヒロは、この奥義を習得することで、自らの戦闘スタイルを大きく変え、更なる高みを目指せることを確信したのです。
ここでは、チヒロが「居合白禊流」を習得する過程を追っていきます。
チヒロは、師である座村が、愛弟子である漆羽を、「居合白禊流」を持って自らの手で殺める姿を、目の前でまざまざと見せつけられる。
漆羽の命を奪った、座村の居合白禊流!
あまりにも迅速かつ強大な「居合白禊流」の一閃は、チヒロの心に抗うことすら許されぬ深い恐怖を刻み込み、その命を断つ。
座村の意図的な仕業であり、「飛宗」の応用かもしれないと推測されている。
チヒロは、座村との戦闘の中で、座村が「居合白禊流」を使う姿を殺される直前まで、目に焼き付けていた。
そして、その「観察眼」と、持ち前の才能によって、彼は、見様見真似で、その型を習得していく。
チヒロは久々李との闘いの中で完璧とは言えないが初めて「居合白禊流」を披露した。
昼彦が見様見真似でそこそこの「居合白禊流」をチヒロに見せつける。
イヲリが“身体の記憶”封印によって忘れていた本来の力が覚醒させる。
イヲリの剣技は精密機械のように繊細で正確で、命を奪うためのものではなく、向かられる殺意を切り落としていくものだった。
驚異的な速度とはいかずとも滲み出る白禊流由来のイヲリの父・座村清市の手捌きと同じだった。
チヒロは朧げだった「居合白禊流」手本が鮮明になる。
チヒロの「居合白禊流」が完成し、昼彦に炸裂する。
六平家の特異な観察眼
チヒロには、六平家に代々受け継がれる「特異な観察眼」があります。
「特異な観察眼」は、刀匠として鋼の組成や温度変化を見極め刀の姿へと導いていく能力であり、戦闘においても活路を得ることができます。
この「観察眼」は、チヒロが「居合白禊流」の技術を習得するための重要な要素であり、技術の向上に大きな役割を果たしています。
チヒロの妖刀「淵天(えんてん)」との相性は抜群!
「居合白禊流」と「淵天」を組み合わせるととんでもない能力を発揮できると予想します。
「居合白禊流(いあいびゃっけいりゅう)」の特徴や使い手まとめ
カグラバチ「居合白禊流(いあいびゃっけいりゅう)」の特徴や使い手を徹底解説!はいかがでしたでしょうか?
この流派は、鞘に玄力を閉じ込め、抜刀と同時にその力を解放することで、神速の一撃を可能にします。
「居合白禊流」は非常に難易度が高いため習得者が少なく、免許を得たのは座村清市と漆羽洋児の2人のみの特殊な剣術技法です。
チヒロもこの「居合白禊流」を模倣し、何とか使いこなせるようになりました。
おそらく座村娘であるイヲリも白禊流を使うようになるのではないでしょうか!
今後の展開において、居合白禊流がどのように活躍するかは非常に期待されています。
以上、カグラバチ「居合白禊流(いあいびゃっけいりゅう)」の特徴や使い手を徹底解説!をお届けしました。